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※自転車研究家の鈴木邦友評議員からの報告です。(2011年10月10日)

折れない スポーク

・・・・・ハブとスポークの関係・・・・・

 旅行中のトラブルでもっとも厄介なのはスポーク折れ。ではどうしたらスポークは折れなくなるのだろうか。

 スポークの折れづらいホイールを組む上で、もう一つ重要なのはハブとの関係。というよりはスポーク自体の性能より、ハブの構造や品質の方がスポークトラブルに大きく関係している。ハブの選択次第でその多くが解消できるといっても過言ではない。

    大きなフランジのハブを選ぶ

スモールフランジよりラージフランジの方がスポークは折れづらい。駆動力によりスポーク全体に発生する繰返し引張応力が小さくなること、またスポーク(フランジ内側から外側へ差し込んだスポーク)がハブと接する部分が長くなり、スポークの首部が安定するからだ。

 
          大きなフランジのハブを選ぶ

    厚いフランジのハブを選ぶ

 頭部から首部までの距離が短いスポークは折れづらい。ハブフランジとスポークとの間にできる隙間が小さくなりスポークの首部が安定するからだ。ハブフランジを厚くすることでこれと同じ効果を生み出すことができる。

       
            厚いフランジのハブを選ぶ

    スポーク穴の小さいハブを選ぶ

 スポーク頭部がフランジに沈み込む量が少なくなり、②同様厚いフランジのハブと同じ効果が生まれる。もちろんスポーク頭部・首部の安定性もよくなる。

    スポーク穴にザグリ加工のないハブを選ぶ

 一見ザグリ部分にスポーク頭部が沈み込み、スポークが安定するように思われるがこれは全くの逆効果。スポーク頭部が沈み込むということは薄いフランジのハブを選んだのと同じ結果となってしまう。スポークとハブフランジの隙間が大きくなりスポークは折れやすくなる。

 またザグリが一つおきに設けられているハブについては、ザグリ加工のない方からスポークを差し込むこと。決してスポーク頭部をフランジに沈み込ませてはいけない。


  スポーク穴が小さく、ザグリ加工のないハブを選ぶ

    硬いハブを選ぶ

 スポークを張ったときの力でスポーク穴が変形してしまうと、スポーク穴が大きく、ザグリが設けられたハブを選んだときと同じ結果となる。また車輪が回転するたびに変形を繰り返すような状況では、当然スポークも折れやすくなる。

    左右フランジ間の広いハブを選ぶ

スポークホイールは横からの力に対しきわめて弱い。サイドバッグやパニアバッグで重心が低くなった長距離旅行用自転車は特にその影響を受けやすい。この横からの力の影響を緩和するのに最も効果的な方法が、左右のフランジ間の広いハブを選ぶこと。この間隔が広くなればなるほどスポークに発生する引張応力は小さくなりスポークは折れづらくなる。

 
       左右フランジ間の広いハブを選ぶ

                                      鈴木邦友

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