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※自転車研究家の鈴木邦友評議員からの報告です。(2012年6月1日)

アドベンチャーサイクリングにこんな便利なものがありました

 「工具って重いものですよね。」

長距離や未開の地を走ろうとすると、やはりそれなりの工具の携行は必要となる。中でも自転車専用工具は必携だ。

 そんな中で見つけたのが、アーレンキー一本でクランクを抜き・締めできる優れものパーツ。なんと日本の二つのメーカーから出されていた。

 その一つがシマノの「ワンキーレリーズ」、そしてもう一つがスギノの「オーテックス」だ。


  左がスギノ「オーテックス」右がシマノ「ワンキーレリーズ」

 両者とも方式と構造はほぼ同じ、また規格も同じなので、国内のコッターレスタイプのクランクで締付けネジがボルトタイプのものであればほとんど全てに装着可能だ。

 重量は従来のクランクフィキシングボルトとクランクダストキャップのセットとほぼ同じ。クランクの着脱に使用する工具は6mmのアーレンキーのみで、通常のコッターレスクランク抜き締め工具とそれを回すためのスパナから比べれば、150グラムもの軽量化が図れることになる。


 クランクへの取付けも6mmアーレンキーだけでできる(オーテックス)

 クランクへの装着はいたって簡単。まず従来のクランクダストキャップを外し、次にクランクフィキシングボルトと平ワッシャーを抜き取る。その状態で、「ワンキーレリーズ」もしくは「オーテックス」専用のクランク側ワッシャーとクランクフィキシングボルトをアーレンキーで締め付け、最後に外側ワッシャーとパーツ本体をそれぞれ専用の工具でクランクに固定する。注意すべき点としては、パーツ本体をしっかり奥まで締め付けることと、フィキシングボルトのネジ部とワッシャーが接する部分をグリスで十分潤滑しておくこと。これを怠るとクランクを外す作業の際、クランクダストキャップネジを傷めてしまったり、パーツ本体が外れてしまったりということになる。

 ちなみに少々旧いパーツなので、現在も生産が続けられているかどうかは定かではないが、時折サイクルショップのショウウインドウの片すみや、ネットオークション等で目にすることができるので、見つけたら手に入れておくとよい。消耗品ではないので、ワンセット購入しておけば十分。一度愛車に取り付けてしまえば二度と取り外す必要もない。


 スギノ「オーテックス」を取り付けた同社製プロダイクランク

 筆者も世界一周時に採用したが、思った以上に活躍してくれた。飛行機輪行時は、チェーンホイールの変形を防ぐためクランクを外していたのだが、そんな時にもとても便利だった。またアーレンキーホールが常に表に出ているため、点検整備も楽だった。もちろん使用上もなんの問題もなかった。


 世界一周に使用したスギノ「オーテックス」右下の最も小さなパーツが取付け専用工具

 旅行中はできるだけ要らぬ負担は軽減したいもの。次のアドベンチャーサイクリングにはぜひお試しを。


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